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(前回まで、誘拐されてずっと縛られていた桜子だが、ようやく拘束を解かれ身体の自由を取り戻すことができた。
詳細は「高校生カップルの長い夏4」を参照)
・・・
静岡市瀬名の少し山の方に進んだところにある豪華なペンション。
広い湯船に浸かる桜子。
桜子は1人でバスタイムを満喫していた。
今までとは打って変わったように優雅な時間。
昼下がりのバスルームには庭からの木漏れ日が入ってきていて、外は風と葉の重なる音だけが聞こえる静かな庭だ。
小一時間風呂場で休んだあと、古川たちが用意した新しいブラやショーツなどを身につけ、さらに白い綺麗なワンピースを来て廊下に出てきた。
桜子が身につけていた制服や下着は綺麗に洗濯され、たくさんの花が咲く庭に干してある。
そして日光の差し込む螺旋階段を上り綺麗なロビーに着くと、テーブルに腰掛ける古川が桜子を見ていた。
古川は綺麗なグラスに注がれたアイスティーを飲んでおり、桜子の分もアイスティーが用意されていた。
桜子が古川のテーブルにつくと、
「どうですか?ここ!」
「すごくいいよ!でもどうして?」
「ここは僕の父の会社が持っている保養地なんです。」
「これからもずっとここなの?」
「しばらくはそうですね。」
外の太陽はペンション全体を明るく照らし、桜子の解放感を象徴するようでもあった。
「そうなんだ。私ずっと解いたままでいいの?」
「大人しくしていればですがね・・」
「ふーん、そっか・・」
桜子が窓から見える洗濯ものを何気なく見ると、桜子を縛っていた綿ロープは、桜子の制服とともに干してあった。
・・・
その頃、舞歌の家に来た琴音と陽菜。
「舞歌、大丈夫?」
舞歌は、頭や手足などあちこちに包帯、湿布などをつけていて、いつも元気な舞歌とは程遠い姿だった。
「私は大丈夫なんだけど・・いたたた!!」
立ち上がろうとして足を痛そうに押さえる舞歌。
「大丈夫じゃないじゃん!」
「舞歌、少し休みなよ!」
すると陽菜は
「桜子のことは私たちに任せて!もちろん琴音も助けてくれるよね!」
陽菜に頼りにされて琴音は嬉しそうに
「もちろんだよ!」
そして舞歌は
「ありがとう!私が考えていた作戦を2人に引き継ぐけど私の代わりに動いてくれるかな?」
琴音は
「うん、ぜひ!」
そして舞歌は
「まず、このアプリをスマホに入れて!」
「これは?」
「あなたたち2人の位置を、私が監視できるようになってるの!」
すると陽菜は
「え、それって?」
舞歌は
「別にストーカーじゃないよ!位置が分かれば指示を出しやすいし、2人がはぐれても合流しやすいじゃない!」
陽菜は
「じゃあいいけど、このことが終わったらこのアプリ削除していいよね?」
舞歌は
「もちろん!!」
そして舞歌はパソコンのキーボードに向かった。
舞歌のキーボードの動きがぎこちないことに気づいた琴音は、舞歌が左手だけでキーボードを操作していて、右手は分厚く包帯でまかれていることに対し
「舞歌!右手どうしたの?」
舞歌の右手は、かなり厳重に包帯が巻かれていた。
「あ、これ?」
琴音は心配そうに
「犯人にやられたの?」
「ううん!私がやったの!」
舞歌が答えると陽菜は
「どういうこと?」
「私が中年の男に連れ去られたとき殺されそうになって、私が相手の顔面を思いっきり殴ったの!そのときは死にものぐるいだったけど、あとで指の骨と関節が痛んでてね。」
2人は
「え??相手はどうだったの?」
「鼻と口から血を出して悶えてたよ。」
「え、ヤバくない?」
「正当防衛だし大丈夫だとは思うけど・・」
2人は舞歌の怪力ぶりに改めて驚いた。
そのあと、作戦会議を始める3人。
陽菜は
「舞歌、昨日の状況の確認なんだけど、舞歌がスタンガンで気絶させられて、それからしばらくして細野が来たときには舞歌も桜子も他の場所に連れ去られたあとだった。あってるね?」
「そうだよ!」
「舞歌が乗せられていた車に桜子はいなかったの?」
「いなかったよ!ワゴン車だからトランクなんてないはずだし、助手席も含めて車中見たけど桜子はいなかった。」
琴音は
「じゃあ桜子は舞歌が目を覚ます前に降ろされたか、他の車か何かでどっかに連れていかれたわけだね!」
舞歌は
「そういうことになるね。そこで2人には桜子がどこに連れて行かれたのか分かるような何かがないか見てきてほしいわけ。」
・・・
その頃、山のペンションでは。
古川の相棒である大村という30代の男が戻って来た。
「おかえりなさい。大村さん、大変でしたね。」
大村は顔に大きな湿布を貼っていた。
「全くだよ!あいつの友達がよ・・」
と言う大村。
「でも大村さんがきてくれて助かりました。それにペンションの鍵も持って来てくれて。しばらくここにいられますから。」
大村は
「古川の坊っちゃんよぉ、学校の体育倉庫に女を監禁するとか馬鹿げてるだろ?」
古川は
「僕はいいと思ったんですけどね。意外性があって。」
「は?バカだろ?危うく逃すとこだったんだぜ?」
そのとき桜子は2階の階段の上から、2人の話をこっそり聞いていた。
桜子は舞歌が逃げたと聞いて少し安心したようだ。
大村は、2階から物音が聞こえることに気づき
「それより、あいつ縛ったりしなくていいのかい?」
古川は
「大丈夫です。もし変な気を起こしたら考えますけどね。」
すると、2階から聞こえてくるピアノの音。
曲は
「英雄ポロネーズ」
でプロが弾いているような綺麗で迫力のある音だった。
大村は、
「あの音、まさかあの女じゃないよな?」
古川は
「桜子さんのピアノの音です。ピアノを弾きたいって言うから、使わせたらあれですよ。」
大村は
「やべえな・・」
険しい顔が少し緩む大村。
桜子の優雅なピアノの音は、ペンション全体に響き渡っていた。
・・・
そして、早速捜査を開始する琴音と陽菜。
「こちら陽菜。琴音とともに学校敷地内に潜入!」
「了解!」
舞歌はパソコンのモニターを見ながら2人の動きを見ている。
舞歌のパソコンには、琴音、陽菜の2人のスマホから送られてくる位置情報とマップアプリを照合して2人の位置がパソコンや舞歌のスマホやタブレットから全て見られさらにはスマホなどの電波を発する機器を持つ第三者が2人の近くにいる場合も2人と違う色で表示されるようになっている。
琴音は
「こちら琴音。今、校庭まで来たよ。」
舞歌は
「この音、校庭でサッカー部か野球部が練習とかしてるのかな?あと体育館も!」
琴音は
「うん。してるよ。校庭はサッカー部と野球部が半分ずつ使っていて、体育館はバスケ部かな。」
舞歌は、
「なら良し!そのまま例の体育倉庫まで行って!」
「分かった!」
そして、体育倉庫の前まで来た。
体育倉庫の鍵は事情を話して管理人室から陽菜たちが受け取っていた。
陽菜は
「舞歌。体育倉庫を開けるよ!」
「了解!もし何かあったら一目散に逃げて」
「分かった!」
そして、中を開ける陽菜。
そこには誰もいなかったが、明らかに誰かがいたであろう形跡が見られた。
倉庫の奥の柱にロープのようなものが結びつけられていて、手綱のように伸びていた。
ロープの端は、聞いた通り桜子を縛りつけていたものであろうと推測できる。
ロープやマットには汗のあとも見られ、他にもペットボトルなどが放置されていた。
そのあと琴音と陽菜は舞歌の部屋に戻り、2人の証言と現場の写真などから調査していた。
舞歌は
「桜子はロープで縛られて監禁されていた。この写真のロープの先に体を繋がれていたようだね。」
「そして、舞歌に見つかって、別の場所に桜子を連れていったと。」
「でも、どこに連れて行くの?古川のマンションとか?」
「案外、そうかも」
琴音がいうと舞歌は、
「いや、そうとは思えないんだよね。古川のマンションは場所が知られている上に、私たちが一度乗り込んでいる。もっと違う場所があるんだと思う。」
すると陽菜は
「それを言うなら、体育倉庫の方が古川にとってリスクがないかな?」
「いや、体育倉庫の場合でもいずれはどこかに連れて行くつもりだったんだと思う。っていうか、初めから桜子を連れて行く場所があったんだよ。無計画に誰かを監禁するなんてできる訳ない。」
「じゃあ、どうすればいいの・・」
そのとき陽菜は、
「そういえば、細野くんってどうしたの?」
琴音は
「細野くん?今、いろいろな人に聞き取りをしてるよ。不審な人を見なかったかとか。」
舞歌は
「そうだ!細野だ!何か分かったか、聞いてみるね!」
そして電話をかける舞歌。
「もしもし細野?何か分かったことは??・・そうか、ありがとう!」
「舞歌、どうしたの?」
「桜子が別の場所に連れ去られた時間、学校の前に品川ナンバーの白いワゴン車が停まっていたんだって。学校の先生や業者で品川ナンバーの人はいないらしいし、保護者とかでも普通は駐車場に止めるだろうし。」
「品川ナンバー?犯人たちが東京に関係あるってこと?」
陽菜は
「舞歌が連れ去られたときの車って品川ナンバーだった?」
舞歌は、
「え?確か静岡ナンバーだったと思う。それに白いワゴン車じゃなくて黒いワゴン車だったよ!」
「じゃあ、桜子は別の車、白いワゴン車に乗せられたのかな?」
琴音は
「まさかと思うけど、桜子が東京に連れ去られた可能性ってない?」
陽菜は
「え、そんな??」
舞歌は、
「そうだ!桜子からの電波を拾えばいいんだ!」
琴音は
「どうやって?」
舞歌は、
「私たちは桜子とラインで繋がってるでしょ。ラインとかの電波をアプリで拾って桜子の居場所を探せばいい!それで電波の発信源が近ければまだ静岡にいるってことになる。」
陽菜は
「でも、スマホとかって取り上げられてるんでしょ?電源が入ってなかったり、処分されてたりしたら意味なくない?」
舞歌は
「とりあえずやってみるよ。なんでもいいから桜子のスマホにラインを送ってみて!」
モニターには訳の分からない不規則に変化する電波図が出ていて、琴音や陽菜には
「何がどう変わればどうなるのか」
さっぱりだった。
約30分後、ずっとパソコンのモニターを監視している舞歌。
「やっぱり無理かな・・。」
琴音は
「無理だと思うよ!素人がこんなことやっても。」
そして陽菜が何気なく桜子に送ったラインをみると陽菜は
「え?既読がついてる!!」
琴音は
「嘘?」
と、琴音が桜子に送ったラインをみても既読がついていた。
「誰かが見てるってこと!?」
舞歌は
「だから言ったでしょ?見る人がいる限りは調べられるんだよ!犯人もどんなラインが来るかは気になるから、ときどき電源を入れて見るんだと思う。」
さらに30分後、そのあともモニターに釘付けの舞歌。
そして
「出た!これだ!」
舞歌が言った。
陽菜は驚き
「何が分かったの?」
「桜子のスマホは静岡市内にある!いや少なくともここから半径10km以内にいる可能性が高いよ!」
琴音は
「え?でもスマホはこっちで、桜子自身は東京にいるってのはない?」
すると陽菜は
「それだと、そのラインの既読は誰がつけたのって話。犯人が見ているんだとしても持って行くでしょ?」
「あ、そっか!」
そして舞歌は
「でも、安心するのはまだ早いよ!まだこっちにいて、これから東京に移動するのかもしれない。桜子が東京に連れていかれてしまったら探すのはとても難しくなる。だから、その前に次の手がかりを探さないと・・」
・・・
その頃、舞歌の家に来た博正。
インターホンを押したとき、舞歌の母は特に不審がらずに博正を入れたが、博正が舞歌の部屋に行く途中で舞歌の兄である翼とすれ違った。
翼は博正に
「舞歌の彼氏??」
「違いますっ!」
慌てて否定する博正。
翼は
「冗談だよ!あいつに彼氏なんているわけないよな!」
ゲラゲラ笑いながら去っていく翼。
そして舞歌の部屋を念のためノックする。
「はーい!いいよ!」
中に入ると、包帯まみれでパソコンを弄ってる舞歌は少し不気味だった。
そして博正の方を向く舞歌。
よく見ると舞歌が意外と可愛い顔だと感じた。
「舞歌ちゃん、体の調子はどう?」
「だいぶ良くなったよ!怪我さえしてなければ私が行ってるとこなんだけどね。」
「何か分かったの?」
そして地図アプリを広げる舞歌。
「そう、で、桜子のスマホから出ている電波をキャッチしてあの子のいる場所が分かりそうなの。」
「すごいな!」
「で、細野って二輪の免許持ってたよね?」
「え、でも俺バイクはスクーターしか持ってないよ?」
「ううん、大丈夫。私のお兄ちゃんが貸してくれるって!」
「まさか?」
「桜子が車でどこかに連れて行かれたら追跡して欲しいの。」
「マジで!」
細野は嬉しかった。
バイクに乗る機会ができたことや、桜子を助けることの役に立つことができたからだ。
・・・
その日の夕方。
「おまたせ!」
桜子はエプロン姿でシチューなどの料理を運んできた。
大村は
「おいおい、料理まですんのかい?面白い女だな!」
古川は
「まぁ、彼女がやるって聞かなかったんですよ!」
大村は
「お前、誘拐されたんだぜ?分かってんの?」
桜子は少し気まずそうにしながらも
「知ってるよ!でも私、何もしないでいるほうが嫌だし・・」
そして、嬉しそうにキッチンに戻って行く桜子。
ようやく3人の間に笑顔が見えてきた。
そのあと大村はスプーンを口にしながら微妙な顔をした。
「あの子、料理はイマイチだな・・」
やたら大きい具材や独特な切り方の野菜が入っているシチューを口にしながら古川も
「やっぱりそうですよね・・」
「ピアノが弾けるあたり女の子らしいって思ってたんだけどな。」
・・・
その頃、学校の近くの公園で陽菜は彼氏の誠也と待ち合わせた。
誠也は背が高く筋肉質のイケメンだった。
「陽菜、どうだった?山倉は見つかったか?」
「少しずつ分かってきたけど、まだ見つかってない。」
誠也も陽菜たちには協力していたが、
「友達が心配なのも分かるけどさ、少しは休んだ方がいいぜ?」
「うん、ありがとう・・」
そのあと陽菜は誠也としばらく自転車を漕いでいた。
桜子のことやいろんな悩みを打ち明けたり。
ここのところストレスが絶えない陽菜は、誠也と一緒にいるととても安心できた。
そして陽菜は誠也に誘われるまま誠也の家に行き、誠也に癒されていた。
「あぁー、誠也ぁ!いい!!」
ベッドの中で誠也は陽菜を抱いていた。
クラスで一番可愛い子が桜子なら、クラスで一番の美人は陽菜だろう。
陽菜は同じ美少女でも、桜子とはまた違った大人の上品な美しさがあった。
陽菜は下ろしたセミロングの黒髪に、Cカップの程よい大きさの乳房、くびれのある引き締まったウエスト、小ぶりなお尻、長い脚のどこを見ても綺麗な体だった。
誠也は陽菜とベッドの上で抱き合ってキスしていた。
そのあと誠也は陽菜を仰向けに倒して、そして陽菜の背中を抱いて、陽菜のおっぱいと密着する。
誠也は陽菜の乳房を丸ごと口に含み、陽菜は嬉しそうに喘いでいた。
同時にもう一方の乳房を揉んだり、乳首を指で弾いたりする。
陽菜は嬉しそうに誠也に微笑んでいた。
そのあと誠也は陽菜の頭の方に移動して、仰向けの陽菜の頭の側に誠也の尻を置き、おもむろに陽菜の顔に騎乗し、そして勃起した逸物を陽菜の口にぶち込んだ。
「んっんっー!!」
陽菜は少し苦しそうにしながらも、誠也の逸物をいやらしくしゃぶっていた。
陽菜の口に入った逸物からはかなりの快感が押し寄せてきて、誠也は最高の気分だった。
そして誠也は陽菜の両方の乳房に手を伸ばす。
そして陽菜の乳房を揉み、乳首も弄っていた。
陽菜はフェラさせられて、同時に双つの丘を揉まれて異常に興奮していた。
「あぁん!あっ!!」
さらに誠也は上半身を伸ばし、今度は陽菜の陰部に顔を近づけた。
陽菜の若草のいい匂いを嗅ぐと、さらに顔を陽菜の秘部に近づけ、そして舌を入れた。
「あぁぁ!あん・・」
誠也と陽菜は69をしながらお互いに愉しんでいた。
そして何度も舌を入れあい・・・。
そしてそのあとは正常位に戻って、誠也は陽菜に挿入!
陽菜は
「あぁん!あぁ、あぁ・・」
普段、清楚な感じの陽菜からは想像もつかないくらいの声で喘いでいた。
誠也は気持ちよさそうにしながらも、陽菜も気持ちよくさせようとつとめた。
陽菜の乳房を優しく包み、陽菜は目を細めて気持ちよさそうにしていた。
誠也をずっと陽菜を掘っていた。
そして、いくらも経たないうちに絶頂を迎える誠也。
「あぁ、あっ。あっ、いい!!」
陽菜は満足そうに喘いでいた。
そのあともベッドでまったりする2人。
誠也は腕に陽菜の肩を乗せていた。
陽菜は誠也に癒されながらも、やはり大事な友達の桜子のことを考えてしまった。
あの子は、今頃どうしているだろう・・
・・・
太陽の日が照りつける灼熱の校庭にある蒸し地獄の体育倉庫。
・・助けて・・助けて・・
桜子は、体育倉庫の中で後ろ手首や胸の周りを縛られて監禁されていた。
喉がカラカラで死にそうだし、ずっと縛られていて痛い。
・・誰か、助けて・・
すると、体育倉庫の扉が開き誰かが入ってきた。
入ってきたのはリナたちクラスのギャル系女子5人だった。
「桜子、ここにいたんだ・・」
「どうする?助ける?」
女子たちは
「桜子は古川のものでしょ?勝手に逃がしたらヤバくない?」
「そうだよね!人の飼い犬を逃がすようなもんだもんね・・」
「キャハハハッ!!!」
笑いながら去っていく女子たち。
桜子は1人途方に暮れていた。
体育倉庫にはまた静寂と蒸し暑さが残った。
・・・
しばらくすると、また扉が開き古川と大村が入ってきた。
「大人しくしてましたか?桜子さん・・」
桜子は大村にロープを解かれ、古川からお茶の大きなペットボトルを渡された。
すごい勢いでお茶を飲む桜子。
よく冷えたお茶が驚くほど美味しい。
すると大村は
「ここにいても辛いだけだろ?俺たちについてこい!」
桜子は頷くと、古川と大村についていった。
体育倉庫から出て学校の駐車場に向かった。
古川と大村が車の中に入り、桜子も入ろうとすると
「桜子!行っちゃダメ!」
と言われると同時に手を何者かに掴まれた。
「え?」
驚いて振り返ると、そこには手を掴んでいる舞歌と琴音、そして陽菜が悲しそうに桜子を見ていた。
・・・目が覚める桜子。
あたりはまだ暗かった。
「夢か・・」
桜子は、同時に喉の痛みや体のだるさを感じた。
「・・風邪でもひいたかな・・」
少し眠れば良くなるだろうと思いもうひと眠りした。
・・・
気がつくと朝になっていた。
桜子の症状は却って悪化していた。
体が異常に熱く、唾を飲み込むごとに喉が激しく痛む。
そして、ノックの音が聞こえ
「桜子さん、起きてますか?」
古川が入ってきた。
桜子が只事ではないことは古川にすぐ分かった。
「桜子さん!大丈夫ですか??」
「・・古川・・何か冷たい飲み物とか持ってきて・・」
「分かりました!安心してください・・大丈夫ですから・・」
桜子を拉致したとき風邪をひいたと言った古川だったが、まさか本当に風邪をひいてしまうとは・・いや、風邪ならまだいいが・・。
数分後、氷枕の上でうなされている桜子。
かなり熱があるようだった。
古川は桜子の額を冷やし、タオルを洗面器の水で冷やして取り替えるのを繰り返した。
大村は桜子のことを心配そうに見ながらも、
「ただの風邪だと思うが、熱が下がらなかったら心配だな。」
「どういうことですか??」
「・・何らかの感染症の可能性もある。」
「まさか・・」
「やはり、こんなの間違っているんだ。勿論、手を貸した俺も同罪だ。」
「だって・・」
「明日、この子の熱が引かなかったら病院に連れて行って、俺たちは自首するしかないな。」
「そんな・・」
桜子は、顔を真っ赤にしてうなされながらも
「古川・・ちがうよ。古川のせいじゃない。私がいけないの・・」
「桜子さん・・」
古川は声も出なかった。
・・・
昼ごろ、古川は
「桜子さん、お粥を作ってきましたよ。」
すると桜子は
「ありがと・・でも、食べれないかも・・」
古川は
「無理してでも食べてください。残してもいいですし。」
「そう・・ごめんね・・」
桜子は起き上がり、古川がすくったお粥を口に入れる。
「美味しい・・」
「それは良かった!」
古川が数口食べさせたあとは、桜子自身で食べ始める。
食事はお粥の他にほうれん草のスープやヨーグルトなどがあり、古川が丁寧に作ったことが分かった。
桜子は熱で味覚が落ちていたが、それでも美味しく食べることができた。
・・・
それから1時間程あと、大村が紙袋を持って帰ってきた。
「薬を買ってきたぞ・・」
「ありがとうございます。」
ずっと看病している古川が言うと
「効くかはわからんが、少なくとも今よりはよくなるだろう。」
喉の痛みに耐えながらも薬を飲み込む桜子。
薬を飲んでしばらくすると桜子はだんだんと眠くなり眠りについた。
・・・
気がつくと、桜子は5組教室にいた。
目の前には、琴音、陽菜、舞歌のいつもの3人がいて他の生徒はいなかった。
桜子はいつものように、3人と机をくっつけて座っていた。
「琴音、陽菜、舞歌・・どうしたの?」
すると舞歌は真顔になり
「桜子、ごめんね。電話できついこと言って。」
そして琴音と陽菜も
「桜子、本当にごめんね。」
桜子は笑いながらも
「何言ってるの?大丈夫だよ。私こそみんなのこと疑ってしまって。」
だが舞歌は険しい顔を変えず、
「桜子。帰ってきて!」
すると琴音と陽菜も泣きそうな顔で
「お願い・・帰ってきて・・」
「え?帰ってきてって?私ここにいるじゃん?」
「違うの!」
3人がそう言った直後、桜子は幽体離脱のように魂が抜け天井の辺りから3人を見下ろすようになり、桜子が座っていた席には遺影のように額縁に入った桜子の写真が置かれていた。
「え?私・・・」
そして、目が覚ました。
「あ!・・はあはあ・・」
桜子はかなり寝汗をかいていた。
外は暗くなっていたが、暖色系の灯りのなかで古川がいた。
「桜子さん?悪い夢でも見ましたか?」
優しく声をかける古川。
桜子は
「ねぇ、古川。教えて!私、死んだりしないよね・・」
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桜子は突然の高熱や怖い夢に不安になっていた。
すると古川は驚きつつも笑いながら
「死ぬって?何を言ってるんですか。ただの風邪です。」
「よかった・・ねぇ、よかったらずっとここにいて。私、こわいの・・」
古川は、桜子からそんなことを言われるとは思いにも寄らなかった。
「大丈夫ですよ。桜子さん。僕はずっとあなたのそばにいます。」
「ありがとう・・」
桜子は古川に微かに微笑んだ。
・・
翌日・・
「桜子さん、大分熱が下がりましたね。」
「良かった!古川と大村さんのおかげだよ・・ゲホゲホ・・」
「大丈夫ですか?まだ寝ていた方がいいですね。」
「うん、ありがとね。」
その後も桜子は薬を飲み、順調に快復に向かっていた。
-END-
『あしはら(25歳・♂)』さんからの投稿です
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当コンテンツは、個人による創作実話(フィクション)作品とご理解の上鑑賞ください。当コンテンツには、犯罪的・倫理モラルに反する表現・タブー表現等が含まれる場合がありますが、飽くまでも表現上の誇張としてご理解ください。くれぐれも当コンテンツの内容を真似しないようご注意願います。
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