俺は29才男、独身、会社員、彼女なし。
「仮想世界で異性などの他人の人生や動物の世界を体験できる機械」があると聞いたのは、大学生のときだった。
はじめは科学も進歩したものだなくらいにしか思っていなかったが、社会人になって仕事やプライベートなどで若い人から年配まで問わず多くの女性と関わるなかで、自分とは違う「女性の人生」を体験してみたいと思うようになった。
大学を卒業して10年くらい経った今では、機械で仮想世界を体験することが金と時間さえあれば誰でもできるようになっていた。
そこで仮想世界を体験させてくれる施設に問い合わせてみると、次のような説明があった。
・施設の機械で、脳波を調節し「夢」のように眠ったまま仮想現実を体験する。
期間は1週間程度で、仮想現実も同程度。
・体験費用は新車が買えるくらいの額になる。(ローンも可)
・どんな人生を体験したいか問診や面談があり、フルオーダーメイドで体験する。
・この機械を使って健康被害が生じても施設は責任を負わない。
また身体に危険が生じた場合は体験(夢)の途中でも強制的に仮想世界を停止させることもある。
以上の話を聞き少し考えた結果、俺は体験してみることにした。
体験の前に、事前に数回の研修や面談のために施設に通った。
その中で、自分が体験してみたい人生モデルや目的などが決まっていった。
体験する女性のプロフィール、女性として生きる上での基礎知識なども学習した。
因みに体験の期間の問題から「生理」については今回体験しないらしい。
さらに、化粧やヘアメイクなどの実技指導もあった。
当たり前だが体験の中にメモなどを持ち込める訳ではないので、必要なことは事前に暗記しておかないといけない。
今までに貯めた貯金を頭金にして、残りはローンで支払うことにした。
仕事は有休をとり、会社には理由を正直に話し上司も理解を示してくれた。
そして、いよいよ仮想世界に旅立つ日が来た。
施設に入ると、専用の服に着替えて手術室のような場所に入った。
そこで寝かされ、頭や手首、首、心臓などに器具を装着されて、本当に手術か何かが始まるような雰囲気だった。
そして麻酔のような注射を腕にされると、だんだんと意識が薄れていった。
・・・
その日、目覚ましの音で目が覚めた。
目を開けると、そこは知らない綺麗な部屋だった。
「どこだ?ここ??」
そして、体に違和感があることに気がついた。
胸に何か重いものがぶら下がっているし、あそこには明らかな違和感があった。
ないはずのものがあって、あるはずのものがない!
そうか俺、女になったんだっけ。
体をみると、清潔感のある寝巻きと胸の膨らみがあった。
髪は長く、おろした髪が肩や背中に触れていて少し重く感じた。
まず、最も女性らしい部分のおっぱいを触ってみた。
「おぉーっ!」
おっぱいは柔らかくて、触っている手からも体からも刺激が伝わってきた。
勃起はできないが、陰部のあたりがちょっと変な感じだった。
もう少し自分の体をみてみたい気持ちになったが、女子大生である俺はもう朝の準備しないといけない。
俺は、ベッドから起きて洗面所に向かった。
歩きながら視線が低いことに気づく。
女って一回り体が小さいことを実感した。
そして洗面所の鏡で初めて見る俺の顔。
「何これ、可愛いじゃん!!」
鏡に映ったのは、二重瞼で丸みのある小顔、長い黒髪の若くて可愛い女性だった。
女性らしい胸の膨らみや細いウエストなどスタイルも良かった。
そのあとは着替えたり、メイクをしたりした。
コーディネートやメイクなどは研修で学んだので、それ程苦労せずにできた。
そして、鏡を見て
「これでよし!」
目の前には、元の俺が見たら見惚れてしまうような素敵な女子大生がいた。
そのあと、マンションの部屋を出て駅に向かう。
ブラやキャミソールなどの下着の触感、スカートがヒラヒラする感じはなかなか慣れなかったが、逆にそれが女性の姿というのを実感できた。
駅まで歩きながら、もう一度プロフィールの確認。
俺・・いや私は果帆(かほ)、20才の大学3年生。
山梨県から上京してきて一人暮らしをしていて、大学では英文学を学んでいる。
現在彼氏はいなく、前の彼氏は去年別れた。
アルバイトはしていない。
などなど・・
そして駅に着いた。
ホームに着くと、どこも行列ができていた。
俺はいつものように列に並ぼうとすると、何か違和感がある。
ふと前を見ると、そこには30代、40代くらいのおじさんがずらりと並んでいた。
女の視線から見ると男達は図体がでかく、しかもこれから満員電車に一緒に入ることに恐怖心を覚えた。
ふと横を見ると女性専用車両があることに気がついた。
俺は(これは助かる)と思い、急いで女性専用車の列に並んだ。
そして電車が来て、女性専用車両に入ると男性がいないから一安心・・と思いきや、化粧の匂いが充満してるし、女は荷物が多いせいか幅をきかせている感じがした。
さらに怖いのは視線!「ここは私のスペースだから入らないでよ」「落ち着いていられないの?」みたいな視線があちこちから伝わって来る。
女って怖いなって改めて思ってしまった。
そのあと、大学の最寄り駅で降りて大学へ。
キャンバスに入ると
「おはよう!果帆!」
「おはよう!」
女の子たち何人かが私の元にきた。
そのあと、話しながら教室に向かう。
果帆の友達も割と可愛い子が多く、まだ20才前後の現役女子大生たちだ。
女の子同士だからか、教室ですぐ隣に座ったりとやたらパーソナルスペースが狭い。
ときどき女の子たちの体が触れたりして、ワクワクしていた。
昼休みも女の子同士で集まって学食へ。
今の体が女のせいか、パンケーキなどの甘い軽食っぽいものが食べたくなった。
学食で一緒だったのは、果帆のグループなのか教室にいたのと同じメンバーだった。
午後も同じように教室に向かい講義を受けた。
・・・
夜、家に帰ってくると、冷蔵庫にあるものを使って軽く夕飯を作る。
包丁捌きとかなんか器用な感じがした。
サラダのような健康的なものや、パンなどの軽く食べやすいものを食べた。
男のようにご飯大盛りで肉ガッツリなんてとてもできそうになかった。
体が女だと、気持ちや考え方も変わってくるんだなって改めて思った。
そのあと風呂へ。
脱衣場で服を脱いでいると、露わになる体にドキドキしてきた。
キャミソールを脱ぐときの触感、ブラのホックを外して露わになる乳房、ショーツを外すときのなんとも言えない羞恥心。
自分しかいない状況でもなんか恥ずかしいし、それ故にドキドキする感じがした。
裸になったあと自分の体を眺めると、左右に膨らんだ乳房や毛の生えた陰部、男性器がない代わりにある独特な形の女性器。
俺は風呂場で体を洗いながら一人でムラムラしていた。
石鹸をつけたタオルが胸や陰部に触れる度にドキドキする!
体を洗いながらも、胸やあそこを何回も揉み洗いしていると何か気持ち良くなっていた。
そのあと、湯船に浸かる。
女の尻は男とやや形が違うせいか、腰を下ろした感触も違う感じがしてドキドキとしていた。風呂の暖かい湯が乳房や腹、陰部に触れ、体全体が気持ち良くなった。
そのあとバスタオルで体を拭くと、バスタオルを巻いたままベッドルームへ。
寝る前にベッドの上で初のオナニーをするためだった。
俺はバスタオルを外すと、自分自身のおっぱいやマンコを触って悶えていた。
乳房が張って、乳首も硬くなっていた。
陰部は風呂の水なのか、自分自身の水なのか、湿っていた。
全身から伝わる凄い快感!
女になるってこんなに気持ち良かったんだ・・
さらに乳房や陰部を刺激する俺。
俺は全身汗ばみながら悶えていた。
・・・
次の日も女子大生としての学生生活が続いた。
基本は女子グループで行動するが、男子学生から話しかけられる機会も多くあった。
やっぱり果帆みたいな可愛い女の子だったら、男の子たちも興味持つんだなって思っていた。
あるとき、廊下をたまたま一人で歩いていると、同じ学科の男の子の遼馬が俺に近づいた。
「あ、果帆ちゃん!」
「どうしたの?」
遼馬は少し緊張した感じだった。
遼馬は果帆と関わりのある男子の中では割とかっこいい方だった。
「今日の午後、暇?」
「どうして?」
「俺と映画でも見に行かない?」
デートへの誘いだった。
悪くは無さそうだし、女としてデートするのも面白そうなのでOKした。
午後の講義が終わったあと、遼馬と映画館へ。
費用はほとんど彼が出してくれた。
手を繋いだりはしないが、すぐ横に遼馬がいてなぜかドキドキする俺。
今の体が女だからか、男が近くにいるとドキドキしていた。
映画が終わると、遼馬と夕食をともにする。
何かいいムードだった。
帰り道はさらに遼馬と距離が縮んだ感じがした。
俺が遼馬の手を握ったりすると喜んでいた。
そして次に会う約束などをして、それぞれの家に戻る俺たち。
俺は家に帰ると、遼馬と一緒にいたことを想像しながらオナニーをした。
・・・
次の日も俺は、遼馬と会った。
街で雑貨屋や衣料店が並ぶお洒落な通りを歩いた。
気がついたら彼とだんだんと距離が近くなっていて、体を寄せて歩いたりしていた。
だが遼馬と一緒にいることに何故かどことなく違和感があった。
帰り道、遼馬と分かれるところで不意に
「果帆ちゃん。俺と付きあわない?」
「えっ?」
俺は何て答えてよいか分からず固まってしまった。
「俺、果帆ちゃんのこと前から好きでさ。」
「わ・・私も遼馬くんのこと、いい人だなって思ってたけど・・」
だが、俺は少し考えたほうががいいと感じた。
確かに遼馬は優しくていい感じがするが、デートしてみた様子から是非付き合いたいって程ではない。
俺がリアルに女だったらそう思うだろう。
「遼馬くんって、カッコいいし私よりもっと合う人がいると思う!だから・・」
遼馬は一瞬硬直したが、そのあと苦笑いをしながら、
「分かった。そうだよね!」
遼馬は振り返らずに去っていった。
俺は後悔はしなかった。
・・・
女子大生の生活も少し慣れてきたある日、俺はいつも通り大学から家に向かっていた。
都心の大きなターミナルの駅を歩いていたとき、見覚えのある男を見た。
その男は、なんと「俺」だった。
男だったときの自分自身。
俺は慌てて俺を追いかけた。
人混みの中で追いかけていくのは大変だったが、
「すみません!」
「はい?」
振り向いた顔は少し驚いた感じの俺自身。
そしてその声は俺の声だった。
「○○正昭さんですよね?」
「そうですが?」
「俺・・私です。○○果帆です。」
元の俺は不思議そうに
「どこかでお会いしました?」
今の俺はどう説明していいか混乱した。
俺は
「あの、前から気になっていたんです。良かったらお茶でもしませんか?」
不思議そうな顔になる元の俺だが、若くて可愛い女が言うんだから悪い気はしない。
俺のことだから分かっていた。
(以下、今の俺を「俺」、元の俺を「正昭」と書く)
そして正昭と一緒に近くの喫茶店に入った。
世間話をして談笑する俺たち。
正昭も俺に興味を持っているようだった。
当たり前といえば当たり前だが。
そのあとは正昭と長い時間話し、次の日にまた会うすることにした。
・・
次の日、夕方頃に正昭と待ち合わせた。
正昭は会社員だが、仕事を早く切り上げて会いに来てくれた。
そして正昭と町を歩きながら、俺の方から手を繋いだり、体を寄せたりした。
正昭は嬉しそうだった。
元の俺なら、こんな可愛い女の子が積極的になることなんて一度もなかった。
そして、どんどんいいムードになり、正昭とともに近くのホテルに入っていった。
そのあと、俺はベッドで正昭と戯れた。
素っ裸の俺の体に飛びかかる正昭。
正昭は俺のおっぱいを揉んだり、マンコを揉んだりしていた。
手つきがエロく、俺も興奮した。
そのあとゴムをつけた正昭のモノを入れられる俺。
「んんーー!!」
俺はあまりの刺激に興奮が止まらなかった。
あまりにも気持ち良すぎる!!
女は男の何倍も感じるって聞いたことあるけど、本当だったんだ。
俺は仰向けになり、正昭のモノで突かれながら悶えていた。
そのあと、正昭は俺の中で盛大に射精した。
そのあとベッドの中で、正昭は俺の肩に腕を乗せ
「どうして君は、僕に対してこんなに積極的なんだい?」
俺は答えるべきか迷ったが、本当のことを打ち明けることにした。
「実はね、あなたは元の私なの!」
俺が言うと、正昭はまたもや不思議そうに
「どういうこと?」
「私・・っていうか俺は元々「正昭」だったんだよ。仮想体験で女性の世界を体験してそれが今のこの俺の姿なんだ。だから、俺は君なんだよ!」
すると正昭は動揺を隠せないようだった。
目の前にいる今の俺が若い女だから尚更だ。
仮想体験での今の正昭が何者なのかは俺にもわからない。
過去の自分だとしたら今の俺と会っていることと矛盾する。
未来の自分だとしても、こんなことなんて現実にはないだろう。
だから、目の前にいる正昭は俺をモデルとした幻影か何かだと思っていた。
「本当なのか?」
「勿論!」
すると正昭は
「俺も仮想体験でこの世界に来たんだ。」
意外なことを言う正昭と驚く俺。
「え、そうなのか?」
ということは誰かが、元の俺(正昭)になった訳か。
元はどんな人だったんだろう。
「正昭」みたいなうだつの上がらない男になりたいなんて、「現実でのイケメン男」が正反対の人生でも体験しにきたのだろうか??
だが正昭は、
「俺は元々、女だったんだよ・・」
「え、そうなの?」
驚きを隠せない俺。そして正昭は
「そう。そして元の俺は・・○○果帆!今の君なんだよ!」
俺は声も出なかった。
「今の体の女」と「元の体の俺」、中身がそっくり入れ替わっているなんて・・。
・・・
そのあと服を着たり外を歩きながら正昭といろいろ話した。
正昭いや元の果帆がいうには、仮想現実に出てくる果帆の大学や友達は実在するらしい。
これらは、果帆の記憶にある映像やエピソードを機械が分析・編集し、またインターネットを介して送られてくる大学や学生生活の様子を合成して、実際の大学生活を再現できるらしい。
勿論、果帆が見る俺のサラリーマン生活も同様だ。
そして駅まで行き、正昭の家に向かう電車のホームへ行く元の俺。
「じゃあ、またね!」
正昭の姿である果帆が笑顔で言った。
どことなく仕草が女の子っぽいって感じた。
俺も果帆の家に戻り、その日は早めに寝た。
明日も、果帆の生活が楽しみだな。
・・・
目が覚めた。
そこは手術室のような場所だった。
「お目覚めですね。」
「お帰りなさい。」
俺の周りには医師や研究員のような白衣の人たちがいた。
またもや、胸や陰部などに違和感があった。
俺は男に戻ったのだ。
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1週間はあっという間だった。
看護師のようなスタッフに体に装置されていた器具を外され、手術台から下りて歩く。
視線が高くなっていて、髪もバッサリ切ったように短くなって、元の自分の体なのに違和感がなかなか抜けなかった。
俺は施設から出て、元の生活に戻り、会社にも復帰した。
俺が元気に戻って来たことや土産話に上司や同僚も喜んでいた。
仕草など女だったときの癖がつい出てしまうこともあったが、概ね問題なく社会に戻ることができた。
戻ってから数日後、俺は現実の果帆にあってみたいと思い果帆の家の最寄り駅に向かった。
果帆には何の連絡もしていないが、淡い期待をこめて彼女のマンションのすぐ前まで来た。
物陰に隠れて待っていると、しばらくして果帆がマンションから出て来た!相変わらず若くて可愛い女性だった。
だが、果帆の横には彼氏であろうイケメンの男がいた。
そして、イケメンの男に寄り添う嬉しそうな果帆の笑顔。
果帆といる男は遼馬などの仮想現実に出てきた男友達でもなく全く知らない男だった。
俺はただ逃げるようにその場を去った。
そしてショックを受けながらも、やはり仮想世界は仮想世界でしかないんだと、現実との違いを思い知った。
・・・
(この体験談はフィクションです。実在の人物・団体と一切関係ありません。また体験談に出てくる商品やサービスは架空のものであり、実在のサービス等をモデルにしている訳ではありません。)
-END-
『ミュー (29歳・♂)』さんからの投稿です。
ありがとうございます。
なかなか良い!楽しく読めました、継続を希望しますが!その後どうなるのかな?また仮想空間に戻るのかな?戻るのだろうなー
なかなか良い!楽しく読めました、継続を希望しますが!その後どうなるのかな?また仮想空間に戻るのかな?戻るのだろうなー
ベストさん・ロカロロさん
コメントありがとうございます。
この話を投稿するとき、「SF要素のある創作作品」「男が女になる」など、受け入れられる内容かは微妙でしたが、気に入ってもらえて何よりです。
女の姿になってオナニーしたり、セックスしたりなどの男の密かな願望も入れることができました。
いいね!
自分自身が可愛い女子大生になって、散々エッチなことすることにゾクゾクする。