俺の通ってた中学では、2年生で富士山の移動教室、3年で京都の修学旅行がある。
これは2年生、富士山の移動教室での体験だ。
この行事は3年間で唯一、私服で参加するイベントだ。
同じクラスに好きな子がいた俺は、行きのバスの乗り降りをはじめ、その後もその子のことをチラチラ見ていた。
山でハイキングなどの行事なので服装はやや地味だったが、それでもあの子の私服が見れた喜び、普段は結んでいる髪を下ろした姿が予想外に可愛いことなど、直接話してもいないのに、俺はドキドキが収まらなかった。
現地に着くと山道や川沿いの道を宿泊施設に向かって歩いて行った。
山道は思っていたより大変で傾斜がきつく、川沿いの道も岩がゴツゴツしていて足が痛くなった。
そのなかで目の保養になったのは、景色ではなくあの子だった。
あの子が近くにいたとき、さりげなく見ると、服の胸の膨らみを見ることができてドキドキした。
宿舎に着くと、食事係だった俺は明日のバーベキューの打ち合わせと準備。さらに夕飯の配膳も手伝わないといけない。
食事係には男女とも2~3人の1クラス6人前後で、女子の食事係にはあの子もいたが、忙しくてそのことを考えてる暇はなかった。
そのため他のみんなは食事前に風呂に入れるが、俺たちは一番最後。
食事後は食器を戻すのを手伝うが、予想外に手こずり俺たちの男子グループが一番遅く食堂を出た。
そのあと風呂にやっと入れるが、ぼっちだった俺は一人で風呂に向かった。
風呂には脱衣場にも、浴場にも誰もいないようだった。
俺は(ラッキー!頑張った甲斐があったな!)と思った。
脱衣場のカゴに衣服を入れ、タオルだけ持って風呂に入った。
そのあと洗い場で体を軽く流すと、最初に露天風呂に向かった。
露天風呂は最高に気持ち良かった。
俺はしばらくそこにいたが、同じ食事係だったクラスの男子が一向に来なかった。
俺は道でも間違えたか、あるいは風呂に入るのやめたのかなとか勝手に思っていた。
そんなとき、露店風呂の仕切りの反対側から
「じゃ、あがろーぜ!」
あいつらの声が聞こえた。
え?どういうこと?まさか??
俺は、そこで初めて女風呂に入ってしまったことに気づいた。
宿舎の風呂は、男女別学の学校にも対応するためか二つの風呂がほぼ同じ造りだった。
そのため紺色の暖簾を勝手に男子用だと思い込み、横に貼ってあった貼り紙を見落としてしまったようだ。
そしてその直後、目の前のドアが開いた。
そこにいたのは、俺の好きなあの子だった!
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当然彼女は俺を見て、
「きゃあああ!!」
と声を上げて逃げるように出ていった。
「待って!これは・・」
万事休す。
よりにもよってあの子に見られてしまった。
その後、隣のクラス担任の女の先生が来て、先生立ち会いのもと着替えて教師控え室に連れて行かれた。
そこに俺のクラス担任の男の先生も来て何をしていたのかこっぴどく質問された。
間違えたことを必死に説明したが、それもそれで
「間違えたで済む問題ではない!」
とかなりきつめに説教された。
学校行事中での出来事であることから結局は教師から叱られるだけで済んだが、卒業まで女子全体からの冷たい視線に耐えるしかなかった。
その代償と言ってはあれだが、俺はあのときはっきり見てしまった。
まだ14歳の乳房と乳首、薄い毛の生えた陰部。
それは今でも目に焼き付いていて、一生かけても見ることはできない少女の露わな姿だった。
そして、それが好きな女の子のものだということも。
–END–
『ふじお(39歳・♂)』さんからの投稿です。
ありがとうございます。
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