夫とは結婚して十年。
子宝には恵まれなかったものの、夫婦で旅行することもしばしば。
夫婦生活も週に一度は必ずあり、恋人時代とかける時間は変わらない。
私たち夫婦はうまくいっていると思っていました。
けれど、一年前くらいから、徐々に私たちの間にすきま風が吹くようになってきました。
キッカケは、夫の不意の外出が増えたこと。
今まで日帰りが当たり前だった出張が急に泊まりがけになり、学生時代の友人とゴルフ旅行や温泉に行くという口実でイソイソと出かけるようになりました。
そして、何だか夫の肌の色つやがよくなっているのです。
ある日、極めつけのことが起こりました。
洗面所にいる夫を不意に見たところ、乳首に生えている毛を、私の毛抜きを使って綺麗に抜き取っていたのです。
今まで、そんなことに頓着しなかった夫が…。
けれど、携帯などをチェックすることは、夫婦といえどもタブーであると思った私は、波風立たせることなく日々を平穏に過ごしていました。
そんな時、急に学生時代のバイト仲間から連絡が来ました。
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彼はエリートサラリーマンで、40を越えて独身だったのですが、この度急に結婚が決まったと。
式などを挙げる予定は無い為、レストランを借りきってみんなでワイワイ飲もうということになりました。
そのパーティーの日、夫はまたもや「友人とゴルフ旅行へ行く」と言って出かけていきました。
そうか、今日は夫がいない……朝まで飲んでいてもいいんだ……。
そんな言葉が頭をもたげました。
けれど、夫が外出しているとはいえ、妻が朝帰りするなんていけないことだ……とその言葉を打ち消しました。
けれど、それから12時間後、その言葉通りのことが起こってしまったのです。
一次会のパーティーは、懐かしいメンバーと共にワイワイ過ごしました。
夜の10時でお開きになりましたが、何となく飲み足りなかった私は、その場にいた女友だちを連れて二人で居酒屋に入ったのです。
その居酒屋は、障子で小さく区切られている店で、私たちが入ると既に隣のテーブルで30代前半の男性が二人で飲んでいました。
私と友だちは、酔いに任せて普段の夫とのセックスライフを赤裸々に語り出しました。
隣にいる男性が、まさかこんなおばさんの話に耳を澄ませているとは知らずに……。
が、気づけばその二人の男性は私たちのテーブルで一緒に飲んでいます。
そして、気づけば女友だちと一人の男性はその場からいなくなり、あとに残った童顔の男性が私の太ももに手を入れています。
「ねえ、おねえさん……もう俺、我慢できない。
ホテルに行くよりも、ここでしたい」その時、なんであんな言葉がするりと出たのか分かりません。
「いいよ」障子を固く閉め切り、店員に声で気づかれない様に、おしぼりを固くくわえた私は、そこで行為をしてしまったのです。
まさか、40才で居酒屋エッチをするなんて…。
その情事は一回きりでしたが、それから個室居酒屋を見かける度、私の奥で疼く物があるのです。
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