その後はトラブルもなく、あっという間に2週間が過ぎ、佳澄の帰郷する日がやってきた。
佳澄はずっと実家暮らしだったので、付き合い始めてからこれほどの期間一緒にいたことはなかった。佳澄と離れるのが名残惜しかった。
休日の人が溢れる駅で泣かれたのには参ったが、それだけ愛されてるんだと思うと、悪い気はしなかった。次に逢えるのは正月だろうか……。
佳澄を見送って部屋に帰ったあと、ベッド寝そべると佳澄の匂いが残っている。匂いを嗅ぐと昨晩の記憶が甦る。昨夜は2週間前の夜同様、彼女を激しく抱いた。昨夜の情事を思い出していると、オナ○ーにふけった。
佳澄が帰ってから1ヶ月が過ぎた。俺は早くも正月に帰ることを目標にして仕事に励んでいた。
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この頃から、帰宅後に佳澄に電話をしても繋がらないことが多く、メールの返事も遅くなることが増えた。仕事の合間や仕事を終えたあとに親戚宅で子守りをしているらしい。佳澄の話によると、シングルマザーをしている親戚がいるのだが、近頃体調を崩しているために2才の娘の世話をしているらしい。
俺も忙しさのあまり自分から連絡が減った時期もあったし、そのような事情だと仕方ないと思い、メールでお互い頑張ろうなといったようなやりとりを交わした。
連絡頻度は減っても佳澄とはお互い気持ちは強く繋がっていると思っていた。
さらに幾日か過ぎたある日のこと……
帰宅後に同僚のM田が話があると言い、部屋を訪ねてきた………。
先述のとおり、M田と俺は地元の会社の同僚で、今の会社(関西)に出向してきている。公私に渡って仲のよい親友だ。今住んでいる宿舎アパートの隣人でもある。
M田は昨日から地元の会社への報告も兼ねた社用のため1泊2日の日程で帰郷していた。もちろんそのことは俺も知っていた。上司に俺かM田どっちが帰郷するかを打診されたとき、俺は処理する仕事に追われており、調整に余裕のあるM田が帰郷することになったのだ。
関西へ戻ってきた後、自室へも帰らずにそのまま俺の部屋へ来たという。
M田が普段と違い、神妙な面持ちだったために、やや戸惑いながらも、部屋のテーブルに案内すると、椅子に腰を降ろしたM田が口を開いた。
M田いわく、今から話す話というのは俺の耳に入れるかどうかしばらく迷った話らしい。が、話しとかいと落ち着かない。とのことだ…。
なんだろう???
M田によると、佳澄が浮気をしているのではないかと言うのだ……。
佳澄が……
そんなバカな!と思いつつも、親友のM田の真剣な表情からは冗談を言うような雰囲気は感じられず、緊張感が漂っていた。
俺は激しく動揺したが、M田に詳しい話の内容を乞うた。
続く。
–To Be Continued–
『名無しさん(年齢30歳・♂)』さんからの投稿です。
ありがとうございます。
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