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僕は昔から、若い女性というものには全然といっていいほど、性的魅力を感じることがありませんでした。たとえ向こうから近づいてきたとしても、さっさと離れるか、適当にお茶を濁してその場をやりすごすようにしていました。
僕が引かれるのはいつも、年配の女性です。いまも、俳句作りのサークルの会員の、Cさんに心が傾いています。ちなみにCさんは60代半ばで、お孫さんもおられます。僕は40代で既婚者ですが子供はいません。妻は年下ですが、それと僕のCさんを思う気持ちは別口で、あくまでこれは年の差を生えた純粋な恋愛感情だと思っています。
Cさんは俳句のほかにも水泳も趣味で、週二日は体育館のプールで泳いでいて、いまもその体格はひきしまり、胸も腰も、よく張り出して、僕の目にはとてもセクシーに映りました。
俳句の会では、ひと月に数回、風光明媚な地域にでかけていって、そこで句作りに励んでいました。たまたま僕がCさんたちと行動を共にするようになり、あれはたしか茶店風の喫茶店で茶菓子を前にみんなで談笑していたとき、畳に足をすこし崩し気味に座っているCさんの姿を見、スカートからわずかにのぞく彼女のあしのそのなだらかな線に僕はそこはかとないエロスを感じました。僕がCさんを強く意識するようになったきっかけがそれです。いまから半年前のできごとでした。
それからというもの僕は、会で集まったときにはかならず、Cさんのそばに座るようになりました。もちろんこれまでも、彼女とは心安く言葉も交わし、おたがいの句の感想もやりとりしていました。Cさんの方も、僕のことを、他の会員たちよりも親し気に接するようになっていました。一度などは、プールにさそわれ、体育館に出かけたこともあります。そのときみた水着姿の彼女のボディのすばらしさはありませんでした。その水着はハイレグで、ふと腿があらわにのぞいて、僕は泳ぐことも忘れてながいあいだ彼女に目を奪われていました。
そして僕は今日、Cさんと二人で、人里はなれた山林にやってきました。Cさんの方から、どこか自然のきれいな場所はないかときかれ、それならこの山麓がいいと教えると、いっしょに行かないかと誘われたのでした。人気のない場所を歩きながら、僕たちは、おもいついた言葉をメモし、できた句をその場で読んでは褒め合いました。
ふと、沈黙が訪れ、二人はじっと目を見交わしました。どちらともなく顔を近づけたと思うと、そっとキスをしていました。彼女の胸の鼓動が僕の胸につたわってきました。僕は彼女を、薄暗い茂みの中に誘いました。こんなところでと、嫌がられることを恐れた僕ですが、彼女は素直についてきて、やわらかそうな草の上にならんで腰をおろしました。30分後、二人は脱いでいたものを身につけると、立ち上がり、お互いの体についた草を払い落としました。
そしてもういちどキスを交わしたとき、Cさんは言いました。
「思い出を大切にしましょう」
僕はうなずき、この思い出を大切にするために、それからは二度と彼女を求めるようなことはありませんでした。
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