あれは私が電車通勤をしていた22歳の時の話です。
仕事も終わり、いつものように電車に乗り読みかけの文庫本を開いていました。
車内はその日は比較的すいていて、空いている席も沢山ありました。
二人掛けの席が進行方向に向いている席の窓際に座っていたのですが
「ここいいですか?」と男性が隣に座ってきました。
ほかにも席が空いているのに?、とは思いましたが「どうぞ」と言って、文庫本を再び読み始めました。
しばらくすると男性がチラチラと私の方を見ているのに気付きました。
男性はパッと見30代前半で、スーツを着た普通のサラリーマンと言った感じの方です。
電車が一駅過ぎたあたりで、男性が声をかけてきました。
「あの・・・おきれいですよね。
モデルさんとかされてるんですか?」
その言葉に、噴き出しそうになりましたが、単なるナンパなのだと思い苦笑していると男性はさらに続けます。
「あの・・・おっぱいがすごくきれいなかたちですよね・・・」
そういって、私の胸をすっとなでたのです。
普通なら、痴漢行為だし逃げるところです。
しかし、その時の私は男性が「次はどんなことを言うんだろう」と面白がる気持ちの方がムクムクと湧いてきました。
甘えた声で
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「えっ、やめてくださいよ~」と恥ずかしがるそぶりを見せると
男性はしだいに大胆になり、私の腰に手を回してきます。
「電車に乗った時から、可愛くてずっと見てたんです。ねぇホテルに行きませんか?」
と急に誘ってきました。
「え~そんなこと沢山の女の子に行ってきたんでしょう?恥ずかしいし嫌~」とすねたように言い返しました。
それがますます男性の心に火をつけたのか、回した手をサワサワと胸のあたりまで伸ばしてきます。
この時には私も、甘い言葉をささやきかけられ続けてちょっとムラムラしていました。
しかし、到着駅に着いたころには冷静になり「じゃあね」と電車を降りました。
その後トイレに寄って、さあ帰ろうと思ったら男性が待っていました。
「お願い。もう少しだけ一緒にいてもいい?」の言葉になんだかキュンとしてしまって、手をつないで駐輪場まで歩きました。
駐輪場の近くに公園があるのですが、「もう少しだけお話しようよ」と半ば強引にベンチに座らされました。
「ねぇ、お願い。キスだけでもさせて」と言われたので、どうしよ~と思っていると
優しく唇を合わせてきて、丁寧に舌を絡ませたキスを長い時間されました。
その後「ねぇ彼氏のとどっちが大きい?」と熱くなった下半身を触らせられました。
その時はちょっとエッチな気持ちが湧いてきていて、ホテルに行ってもいいかもとすら思いました。
しかし、急に旅行会社のバスが目の前に止まり、おじさんやおばさんがワイワイいいながら沢山出てきたので
ハッと我に返りました。
そのあとは「ごめんね帰るね!」と逃げるように帰宅。
あれ以来その男性と会うこともなかったのですが、思い出すたびに少しエッチな気持ちになります。
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