生徒の母親はピアノの先生に命令されて服を脱いでいき、そして下着も脱いでいった。
女同士とはいえ、先生の前で素っ裸にされたママ。
30代前半の細身で胸や尻も目立ついい体だった。
先生はママに近づくと、
「私ね、普通に結婚して子供もいるけど・・本当は女が好きなの。性の対象として!」
ママはショックで動けなかった。
先生はママを蛇に睨まれた蛙のように眺めていた。
・・・
あれは10年くらい前・・
俺の4才の娘のさくら(仮名)がピアノを習い始めた。
娘の担当の先生はI先生という、若いのに技能も指導力もあり綺麗な先生だった。
娘はI先生から約1年間学び、その後I先生は産休に入っていった。
数ヶ月後にI先生に子供が産まれて、I先生とはずっと付き合いがあったことから妻が出産祝いを渡しに行くことになった。
I先生が今は割と離れた実家で暮らしているらしく、高速を使っていくことになった。
その話をどこで聞いたか、同じくI先生の教え子Mちゃんのママ(Mママ)が一緒に行きたいたいと言った。
Mママとは顔見知り程度だったが、同じクラスだしまぁいいかなって感じで車に乗せた。
I先生へのお祝いもM家から別に用意していたし、そこは問題なかった。
I先生や赤ん坊の元気そうな姿を見て、そろそろ帰ろうかとなった頃、I先生の母が来て
「今日は遠いところよくお越しくださいました。こちらお車や高速代です。」
と言って封筒に入った金一封を差し出したが、妻は、
「いいんですよ。お母さん。経費で落とせるので。」
「そうですか?でも折角だから受け取って。」
「いいんです。私達も楽しい思いができたので。」
そう言って高速代は受け取らなかった。
I先生もみんなニコニコしていた。
ただ、Mママだけは妻のことを真顔で睨むような目で見ていた。
その後車でI先生宅を出ると、助手席のMママが
「なんでさっき貰わなかったの?いらないなら、その場は受け取っておいて、あとで私にくれればよかったのに。」
妻は驚きながらも、
「だってあなたが貰うお金じゃないでしょう?車や高速代だってうちが出してるのに。」
「そうじゃなくて、さっきのいらないなら私にくれればよかったでしょ。あなたのせいで損したんだよ!」
妻はイラッとしながらも
「なら、I先生の家に戻ってあなたが今と同じことを言って交通費を貰う?高速に入る前なら戻れるけど。」
「もういい!」
Mママは腕を組んで不貞腐れたような顔をしていた。
そのあと、高速に入っていく車。
Mママはしばらく黙っていたが、高速をある程度走ったところで、
「そうだ!今度車貸して。タダなんでしょ?」
「何のこと?」
「経費で落とせるって言ってたじゃない。実家に帰るときとか、ウチはいつも節約のために下道で行くけど、あなたの車なら高速でラクラク行けるわ!」
「経費は何でもかんでもお金が出るわけじゃないの!仮に出るとしても、人の家の車を簡単に貸してなんておかしいでしょ?」
「なんで?下道で山道ばかりなのが高速になれば、時間短縮になるし、子供たちも楽だし、いいことずくめじゃない?」
「いいことずくめ?うちには何のメリットもないけど?」
「うちがこんなに苦労してるのに!自分さえよければそれでいいの?」
「それはこっちのセリフよ!」
私が言うと、また不貞腐れた顔で黙るMママ。
そのあとは気まずい空気が流れてずっと黙っていたが、どこかに置いていく訳には行かないのでMママの家まで送っていくと、お礼も言わずに出ていった。
・・・
広告コード「444801」入力で6,000円分無料ポイントがもらえます
さくらが4才のピアノ教室を習い始めからだが、楽譜などが大きく、また市販のカバンで娘が持ちやすいものがなかなかないため、妻が手作りで娘のカバンを作ってそこに楽譜などを入れて通っていた。
ピアノ教室の友達やそのママからは、
「さくらちゃんのかばん可愛い!」
と絶賛だった。
I先生に出産祝いを渡しに行ったあの日から2週間くらいあとのこと。
妻とさくらがレッスン室の前で待っていると、時間変更などでたまたま同じ時間にレッスンが入ったのかMちゃんとMママが来た。
Mママはこの前の件を忘れていたかのように馴れ馴れしく
「さくらちゃんのかばん可愛いね!手作りなんでしょ?」
から話題が始まり、
「さくらちゃんのその服も手作りなの?綺麗ねぇ。いいなぁ・・」
と少しずつ雲行きが怪しくなって来た。
そのあと、さくらもMちゃんも別々の部屋で個人レッスンが始まった。
妻はMママと2人きりになり、何か嫌な予感がしていると、Mママはまた馴れ馴れしく妻に、
「今度、旦那の実家に帰るから娘の服とカバン作ってよ。そうすれば少しはできる嫁って旦那の家からの評判も上がるじゃない!8日までにはお願いね。」
「え?そんなのあなたが作るか、無理だとしても人に頼むことじゃないですよね?」
(つづく)
-END-
『全4話(42歳・♂)』さんからの投稿です
ありがとうございます。
次はどんなのかな。