倖田來未ちゃんの身長が155センチと最近知って超ショックな今日この頃。
わたしより5センチ高いだけなのになんであんなに大人っぽくてエロいのか。
……まぁそんなことはどうでもいいんだけどね。ヽ(`Д´)ノウワァン
今ちょうど午後3時。
旦那は当然出勤してて家にはいない。
家事はすべて終えた。
夕飯の買い物も昨日作ったカレーがまだ余っているし特売は明日なので今日はいかなくてもいい。
さて。
わたしはひとりほくそ笑むと、居間のカーテンをきっちりと閉めた。
戸締まりも。
インターフォンのボリュームも最低レベルにする。
今日は新聞屋もNHKも宅配便も全部シャットアウトだ。
寝室のタンスを開ける。
先日のスク水えっちに気をよくした旦那が調子こいて買ってきたメイド服一式を取り出し、別の段から先日通販で買った、あるものを引っ張り出す。
もちろんこっちは旦那には内緒だ。
今は。
居間に戻るとわたしは着ている物を全部脱いだ。
下着もだ。
そして、先ほどタンスから引っ張り出してきた新兵器のブラ、ショーツ、ガーターベルトの三点セットを手に取った。
色は白だけど、レースが大胆にあしらわれ、派手な色遣いの花柄の刺繍が大きく入っている。
ブラは当然寄せあげタイプ。
もっと言うとショーツはTバックで横ヒモだ。
どうだ?
まずブラを着ける。
脇の下から肉を持ってきてカップに納める。
わたしはもともとCカップだがそれ以上にでかく見える。
ヒィィイヤッフー。
萎えるって?
うっさい禿。
女はみんなこんなもんだ。
そして次にショーツ。
うわぁぁ、すっげえレース。
コレ絶対透けるよ。
やべー。
Tバッグ特有のおしりの穴に吸い付くような装着感がくすぐったい。
横ヒモなので肉が気になる。
すげえ肉、さらに肉だ、こんちくしょー。
生まれて24年目にしてガーターベルト初体験。
レースはやっぱ女のロマンだねぇ。
フリーサイズなのでこっちは肉を気にしなくてもいい。
多分。
なんでガーター買ったかっていうと前から一回着けてみたかったのと、先日のメイド服初体験の時にたまたま持ってたオーバーニーソックス履いてみたけどあんまりにも子供っぽ過ぎてむかついたから。
デニールやや濃いめ、黒のガーターストッキングに脚を通す。
ベルトで止めると何かかっこいい。
不二子ちゃんぽくね?
次にコレも通販で一緒に買ったペチコート装着。
メイド服着るならやっぱコレがなきゃねえ。
恥ずかしいくらいにフリフリ。
たまんね。
いよいよ旦那の買ってきたメイド服に袖を通す。
紺のミニワンピは、今日よく見ると意外にきちっとした縫製で好印象。
いくらしたんだ、コレ。
けっこう高いはず。
初回のプレイで勢い余った旦那がぶっかけた恥ずかしい染みもキレイに洗濯できていて、痕跡も残ってない。
コレがサンヨーの洗濯機の威力なのか?!
最後に、これまた恥ずかしいくらいフリフリレースのミニエプロン、ヘッドドレス装着で完成。
キタワァ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:* ミ ☆
居間の姿見で全身チェック。
ダメだ。
自分で言うのもアレだけど似合いすぎる。
童顔でちびに生まれた自分に初めて感謝したよ。
恨んでごめんね両親。
ついでに真っ昼間からこんなことして遊んでることも詫びる。
死ね自分。
何かすっかり旦那のペースに乗せられてるような。
コレって調教?みたいな?
黒のガーターストッキングは足が細く見えていい。
初回にやむなく履いたオーバーニーソックスは白に紺の横縞で合ってるっちゃ合ってたけど、わたしが履くとほんとお子様ぽく見えるんだよ、マジ。
前にテレビで見た秋葉系コスプレ女がしていたポーズを思い出し、真似る。
ついでに旦那必(ryの上目遣い。
コレが萌え?
まき、なんて恐ろしい子!(白目
ついでに、初回プレイ時の旦那のリクエストポーズを復習してみる。
……ダメだ、コレはダメだダメだ! orz
姿見に映しながらやるのは反則だ。
恥ずかしい&違う方向でエロ過ぎる。
色々とポーズを変えるうちに自然と欲情していた。
子宮がきゅんと来る。
姿見の中の、ワンピの裾とペチコートを持ち上げてる自分。
そしてスカートの奥から姿を見せるガーターベルトと、ショーツのレースにうっすら透ける自分のアンダーヘアがエロイ。
鏡の中、自分の顔が赤面して、目が潤んでいるのが分かる。
もうたまんない。
姿見を居間のソファの前まで移動させた。
“いやらしい下着、はいてるね”
脳内旦那ボイス。
“こ、コレは……違うんです、旦那様……”
さすがに口に出しては言えない。
痛すぎるから。
でも脳内で再生する自分の言葉に酔っちゃう。
立ってるのが辛くなってソファに座る。
“脚を、大きく広げて”
じわじわと開いていく。
自然とミニの裾が広がり、ペチコートが露出する。
“ペチコートがじゃまでよく見えないな。両脚を持ち上げるみたいにしてみて”
妄想の中なのでどこまでも従順。
鏡の中のわたしは頬を真っ赤に染め、潤んだ瞳でそれを実行した。
M字開脚する。
インリンとか目じゃない。
めくれ上がったペチコートの奥から、白いショーツに包まれた股間が顔を出した。
太ももを縛るように走るガーターベルトが扇情的。
すごいポーズ。
そりゃ旦那も勢い余って発射するわ。
息苦しくなってきた。
自分でも分かるくらい呼吸が荒い。
じゅん、ときた。
こらえきれず、むき出しになったショーツに手を伸ばす。
つるんとした生地の上から、自分が感じるポイントをなぞる。
ショーツが貼り付いて形がはっきり浮き出る。
「んんぅ……」
ショーツ越しの微妙な刺激。
声が出そうなのを我慢する。
まさか真っ昼間からあんあん言えない。
なぞるうちに、ショーツのその部分が熱く、湿り気を帯びてくる。
ヤバイくらいに濡れてる。
鏡の中のその部分をチェックする。
クロッチのあたりを中心に細長い染み。
くっきりと変色している。
「はぁぁ……」
どんどん息が荒く、なってきた。
ぬめりけを帯びている指先が熱い。
“どうしたの? こんなにしちゃって。だめな子だね、ショーツが汚れちゃうじゃないか”
“ごめんなさい、ご主人様……でも、わたし……”
妄想レベルアップ。
絶対口に出しては言えない。
言えんと言ったら言えん!
横ヒモの結び目に手を伸ばす。
震える指先でつまんで、一気にほどく。
はらり、と横ヒモが垂れ、ゆるんだショーツを引きはがし、めくる。
ショーツの裏地に、あるはずのないぬめった輝き。
恥ずかしい。
むき出しになった股間は、だらしなく開いて、赤みの強いピンク色の部分が丸見えになっていた。
その上に、濡れて貼り付いたアンダーヘア。
もう止まらない。
目の前に展開する光景に(いや、自分でやってるんだけどさ)激しくわたしは欲情を刺激された。
“ご主人様、ごめんなさい! ……わたし、もぉ、我慢できないの!”
脳内で高らかに宣言して、わたしの指先は自分の欲情を解放するために一斉にうごめき始めた。
「ぁ……ン、んぁぁぅっ!」
こらえきれず漏れる嬌声。
自分の声なのに興奮。
片手はワンピの上からブラ越しに胸を揉みしだき、もう一方の手はイヤラシく濡れたその部分を包み込むように刺激する。
手のひらでふくれあがったクリを刺激しながら、中指を熱くたぎった中心に差し込み、かき混ぜるようにする。
ぬめりけを帯びた液体をかき混ぜるような激しい音。
そしてからみつくわたしの中の肉。
「あっ……! んぅぅっ!」
ビクビクン! とのけぞって、ソファに背筋を押しつける。
指先を吸い込むようにその部分が数回震えて、同じ回数だけわたしは小さく達していた。
もう姿見を見ることができない。
「くぁぅぅっ! ああんっ!」
手の動きは止まらない。
小さく叫んで、今度はクリで達した。
目の前が真っ白になり、力が抜けて落ちていく感覚。
激しい息づかいが遠くの方で聞こえる。
誰の? わたしのに決まってる。
ことが終わって、わたしはぐったりとソファにへたり込んでいた。
……そこから先はよく覚えていない。
気付いたとき、あたりは真っ暗になっていた。
遠くの方でピンポン音がする。
遠くの方で、というのはわたしの勘違いだった。
小さいボリュームにされたインターフォンの音だった。
「……んぅ……寝ちゃったぁ……」
朦朧とした頭でそんなことをつぶやきながら、わたしはのろのろと起きあがると居間の電気のスイッチを入れた。
まぶしさに目をしょぼしょぼさせながらインターフォンの受話器を取る。
旦那だった。
「ごめ……寝ちゃってた……すぐ開けるね」
いそいそと玄関へ向かう。チェーンロックを外して、サムターン錠を開ける。
「……おかえりなさぁい……」
ドアを開ける。いつものようににこやかな旦那の笑顔がドアの向こうから飛び込んできた。
「ただい……ま?!」
旦那が表情を一変させて固まった。
ぽかんと大口開けてまん丸に目を見開く。
人の顔見るなり何だよ、失礼な。
そう思いちょっとむかついてから、わたしは自分の犯したミスに初めて気が付いた。
瞬間すっと血の気が引き、顔が青ざめるのがはっきり分かる。
わたしは今、どんなカッコで旦那をお出迎えした?
そう、メイド服だ。
わざわざ下着にガーターまで新調してだ。
どう言いつくろってもノリノリで着てるのバレバレ。
気絶しそうになりながらこらえて、旦那に視線を戻す。
いつも眠そうなパンダの目をした旦那の目がキラキラと輝いている。
ぽっと赤らめた頬。
「まきちゃん……自分から着てくれるなんて……」
違う! 誤解だ! そう言いたかったが言えなかった。
たしかに旦那の言うとおりだもん。
「あ、いや、あのね、コレはあqwせdrftgyふじこ」
よせばいいのにテンパったわたしは青くなった顔を真っ赤にしてふじこった。
「ごは、ご飯、食べる? 今日はカレーだよ、たくちゃ……んゅう」
感極まった旦那の巨体に抱きすくめられて変な声が出た。
つか、昨日もカレーじゃん。
もうこうなったら開き直りしかない。
てか息苦しい&暑苦しい。
強引に旦那を引きはがす。
「あはは、そのあの、ちょっと着てみよっかなー……みたいな」
鏡を見なくても分かる引きつった笑顔を浮かべて、わたしはキッチンに飛び込んだ。
冷蔵庫にしまい込んであったカレー鍋を火にかけ、電子ジャーのご飯を再加熱。
皿とスプーンを用意しながら深呼吸。
リビングに戻るのが怖い。
カレーを温め終わってお皿につけ、居間に運ぶ。
旦那の顔を見るのが怖く、自然と上目遣いになった。
「できたよ……」
緊張で声がかすれる。
冷や汗をかきながらわたしは視線をあげた。
部屋着に着替えた旦那がワクテカ顔でソファにべたんと座り込んでいた。
なんだその笑顔は。
「あ、ごめ……服、片づけなきゃ。てか、着替えてくるね……」
ソファの周りに脱ぎ散らかされた昼間着ていた服に気付いて、テーブルに皿を置くとばっとまとめて抱え込んだ。
チャンス。
「えっ? なんで? いいよ、そのままで」
よくねえよ!
お願いだっ、着替えさせてくれ、旦那よ!
「えっ、あはあは、そ、そかな……? 変じゃない?」
やむなく引きつった笑顔で応える。
違う意味で羞恥プレイ。
「変じゃないよー。すごい可愛い。というかせっかくだからツインテールにして欲しいなぁ」
うぐ。そのうえリクエストかよ。マジっすか。
「と、取りあえず、服片づけてくるね……」
2階の寝室に上がる。
カットソーにスカートをたたんで、下着もたたん……あれ?
テンパっていて忘れていたことに思い当たってわたしは再び顔面蒼白になった。
昼間着けていたブラとショーツが1セット。
これはいい。
だが、もう1枚あるべきショーツがない。
うへぇ、マジかよ! ヤバイ!
慌てて居間に戻る。
旦那は相変わらずのワクテカ顔でカレー食ってる。
なんてカレーライスの似合う男だ。
キレンジャー。
思わずつぶやきかけた言葉を飲み込んでわたしは白々しい笑顔を作った。
「ごめん、先食べてるよ」
「えっあ、うん、いいよぉ……」
何食わぬ顔でソファのあたりを目で探る。
ない。なんでだ。
①気のせい。
②旦那が食った。
③旦那が座ってる下敷きに。
どう見ても③です。
本当にありがとうございました。
マジかよ。
「ん? どうかした?」
「ううん。別に。わたしも食べよっと。おなか空いちゃった」
キッチンに飛び込んで考え込む。
うぬー。これはヤバイ。
あれを見られてはわたしの沽券に関わる。
ていうか一生の恥。
こうなったら旦那のリクでもなんでも聞いて気を引いてその隙にショーツを探すしかない。
そっとキッチンを抜け出して洗面所へ。
ヘッドドレスを取って髪をとく。
くそお、こんなことがなければ絶対こんな髪型しないのに。
24才にして超童顔のわたしはこの手の髪型が異常なまでにハマる。
それがイヤで18くらいの時からお下げとか三つ編みとか絶対にしなかった。
黒ゴムで髪を結う。
ヘッドドレスを元通り装着して完成。
鏡の前で一瞬ポーズを作る。
似合いすぎ。超ムカツク。
キッチンに戻ると自分の分のカレーをつけ、トレーに二人分の水とともに乗せて居間に戻る。
どう見てもメイド。
「はい、お水」
「ありがと……」
旦那再びキタ━━━━━━(≧∀≦)ノ━━━━━━ !!!!! 顔。
超うれしそう。
「すげー。か、可愛い……」
「……そ、そかな。ありがと……」
ほめられると悪い気はしない。
「ごめん、おかわり」
もう食ったのかよ!
「うん、ちょっと待ってね……」
おかわりを持ってもう一度居間に。
こうなったら覚悟を決める。
「はい、どうぞ。旦那様」
極力旦那が萌えそうな口調を考えて、言う。ああああ。恥ずかしい。
「えっ! ……あ、うん、ありがと……」
何赤面してんだ旦那。
赤面したいのはわたしの方だ。
つかわたしも思わず赤面していた。
ごまかすように隣に座ってカレーを食べる。」
ちろっと旦那を見る。
すごく幸せそう。きいっ!
自業自得とはいえ、わたしがこんなに追いつめられてるのに。
「……ごちそうさま」
「はい、ごちそうさま」
食べ終わった。
旦那はにこにこしながらわたしを見てる。
そのうち加山雄三のアレを言い出しかねない雰囲気。
「へへへ……」
困ってわたしは照れ笑いのふりをした。
ここからどうしようか。
「あの、まきちゃん、あのさ、ちょっと立ってみて」
「えっ、うん、何?」
いきなりの旦那の言葉。なんだよ。
「ちょっとくるっと回ってみて」
「うん……」
旦那に言われるままに、けれどゆっくりと回る。
うかつに動いたら穿いてないのがバレる。
意識しちゃうとなんかぎこちない。
「こぉ……?」
「うん……! すげえいい。写真取りたい。ダメ?」
「えっ! あ……、うん、いいよ?」
正直よくない。
写真なんか撮られてたまるか。
けどこれはチャンス到来。
カメラを取りにいってる間にショーツを探せる。
しかし、わたしの期待もむなしく、旦那は手元の携帯を開くとわたしに向かって構えた。
……あぁ、そうでしたね。
アンタこないだ300万画素の奴に買い換えたばっかでしたね。
「……いいけど、待ち受けとかにしないでよ」
「あ、ダメ、それ雰囲気でない。さっきみたいな感じで言ってよ」
あー? 何だと?
もっとメイドさんみたいに言ってくれ、てか?
内心ちょこっとわいたむかつきを隠す。
風俗とかお水の人ってこんな心境で仕事してんのかなぁ。
気を取り直して、もう一度言う。
「……いいですけど、待ち受けとかに、しないで、くださいね、旦那様……」
くあーっ! あqwせdrftgyふじおk
恥ずかしい。超恥ずかしい。
顔から火が出るたぁこのことだ。
しかし、旦那はというともう超萌え? みたいな?
赤面して例によって汗だく。
つか、なんであんたが照れるよ。
恥ずかしいのはこっちだよ。
「こないだみたいに、色々ポーズ取ってみて」
「は、はい、旦那様……」
もう死にたい。
イイヨイイヨー! パシャパシャ(AA略
そんな台詞が脳内にこだまするほどに激写。
携帯のシャッター音がバシバシ。
顔が熱い。
じろじろ見られるよか恥ずかしい。
「……よーし、じゃあ、スカートをちょっとめくってみて」
うえぅっ!
キタワァ*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゚゚・* !!!!!
とかいってる場合じゃない。
わたしは思いっきり狼狽した。
「えっ、でも、そのあの、ダメ、それは……ダメ……」
「なんで?」
どこか冷めた旦那の視線に気付いた。
「なんでって……やだよ……そんなの写真に撮られたく、ない」
口ごもりながらもなんとか返す。でもなんか違和感。
「恥ずかしい?」
当たり前、じゃん、何言ってんの?
言いかけて口をつぐんだ。
旦那の口調がいつもとちょっと違う。
まさか。
「コレ、まきちゃんのだよね? ほら」
旦那が初めて見せるメフィストフェレスの笑い。
最悪の想像が現実のものとなり、わたしは息が止まったような錯覚を覚えた。
汗が噴き出て、全身がかっと熱くなる。
どこから取り出したのか、旦那が手にしている白い布きれは間違いなくわたしが探していたものだった。
欲情に駆られて自分で汚した新しいショーツ。
一瞬声が出ず、そしてぱくぱくと無意味に口を動かしていた。
「……や、やだ、かえして、たくちゃん……」
慌てて旦那の方にかけより、手を伸ばす。
だが、旦那はひょい、とわたしの手に届かない位置に手を挙げた。
「ダーメ。まきちゃんがコレを穿いて何してたのか教えてくれるまで、返さないよ」
いつもののんびりとした口調。
けどそれが余計に、わたしに絶望感みたいなものを感じさせた。
知らずのうちに膝が笑う。
「な、何も、してない、もん……」
「ふーん。じゃあ、どうしてこんなに汚れてるのかな?」
旦那の冷酷な詰問がわたしの頭を駆けめぐる。
何度も。
旦那はすべて知っている。
わたしの行動を。
足が地に着いてないような感覚。
真剣に気絶しそうになった。
「……」
口ごもって、わたしは顔を伏せた。
視界がグルグルと回る。
視線だけをあげて、旦那を見る。
「エッチだよねー? この下着。こんなの、持ってたっけ?」
「……か、買った、の……」
「……買ったんです、旦那様。でしょ?」
「……お願い、もう、いいでしょ、やめて……!」
ファビョりかけて、わたしは小さく叫んだ。
目が潤む。
「やだ。やめないよ、まき」
旦那の口調が微妙に変化した。
初めて、名前を呼び捨てにされた。
なんて言うのだろう、世界そのものが変化したようなそんな感覚。
衝撃に打ちのめされて、わたしは何も言えなくなった。
「……ひとりで、していたの?」
「……は、はい……」
からからに渇いた喉が声をかすれさせた。
同時に、なぜか、下腹部のあたりがきゅっとなる感覚。
「エッチな下着を着けて、そんなかっこうして、興奮しちゃったんだね、まき」
どこか芝居がかった口調を、わたしはなぜか当然のように受け入れて、いた。
「……は、はい、旦那、様……」
「もしかして、この鏡を見ながら、していたのかな?」
姿見のことを指摘されて、わたしはまたも全身を熱くさせていた。
ソファの前に姿見がなかった時点で、気付くべきだった。
「僕が片づけたんだよ。忘れてた、でしょ?」
「はい……ごめんなさい、旦那様」
わたしは素直に認めてしまっていた。
抗えない何かにいつの間にか縛られてしまっている、わたしがそこにいた。
「いやらしい、子だよね、まきって」
のんびりとした口調。
けど、そんな口調になぶられて喜んでしまっている。
「ご、ごめんなさい、旦那様……」
くらくらとする意識。
震える脚。
「どんな風に、ひとりでしたの?」
「それは……」
それでも、まだわたしの中の素の部分が拒否をしていた。
聞いて欲しくない。言いたくないと。
「聞きたいな。まきがひとりでどんなにエッチだったか」
「はい……。姿見の前で、立って……」
旦那の言葉がそんな逡巡を吹き飛ばした。
誘われるまま、口が勝手に動き出していた。
そんな自分に身体がまた熱くたぎる。
わたしは完全に今の状況に酔ってしまっていた。
妄想が現実のものとなったとき、わたしの中の何かが目を覚ましていたのだ。
「待って。再現するんなら、コレを着けなきゃ……」
旦那が差し出したものは、つい先ほどまで望んでいたものだ。
けど、今は違う望みを叶えるため、わたしの手の中に、ある。
ほどいてあったヒモの片方を結んで、脚を通す。
腰のあたりで、もう一方のヒモを結んで、ショーツを穿いた。
昼間汚した部分がかすかに湿っていて、ひんやりとした感触に少しだけ身体が震えた。
震える手で、スカートとペチコートをゆっくりと、持ち上げる。
姿見がなくても、自分が今どんな姿をしているのかよく分かっていた。
じゅわ……とあふれる感覚。
自然と呼吸が荒くなっていた。
「こ、こんな風に、して……いました。そしたら……すごく」
「うん。すごく?」
「すごく……エッチで、だ、旦那様に、見られているような、錯覚がして……」
喋りながら、今は錯覚ではない、と思った。
現実に、見られている。
「それで……すごく、エッチな、気持ちになって……旦那様に、命令、されているような気がして……」
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膝が笑って、腰砕けになりそうになった。
「どんな命令?」
「ここを、もっとよく見せて、そう言われた、気がします……」
わたしは辛くなってソファに腰を下ろした。
「こぉ、やって、ソファに座って……脚を広げるように……言われました」
じわじわと脚を開いていく。
「でも、ペチコートがじゃまで、見えない、と言われて……」
わたしは、両手のひらを汗ばんだ膝の裏に差し込んだ。
抱えるように、持ち上げて開く。
大胆に。
旦那が一瞬、息を呑むのが分かる。
視線が止まる。
こみ上げる恥ずかしさと、そして現実に見られている感覚に目眩がした。
「……すごい格好、してるよ、まき」
「ッは、はいっ……」
声がうわずって、かすれる。
「それで、それで、もっと……こおふん、して、それで……」
わたしはショーツの結び目に、指をかけた。
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